マレーシアは多民族国家で、1つの国に3つの人種が共存していて...って言われると、
- マレーシアの言語の割合はどんな感じ?
- マレーシアで英語はどれだけ通じるの?
- マレーシアの言語状況はどうなってる?
って突っ込みたくなりますよね。
ということで、今回はマレーシア人がマルチリンガルになった秘密を、本記事で解き明かしていこうじゃないですかっ!!!
マレーシアの言語の割合だけ知りたい人のために、先に結論を書いておきますね。
- マレー語:約7割
- 中国語 :約2割
- タミル語:約1割
マレーシアの言語状況や英語の普及率についても知りたい方は、マレーシア人がマルチリンガルになった秘密を一緒に解き明かす旅に出ましょう!
もくじ
マレーシアの言語の割合【結論:7対2対1】
まずは、マレーシアで話されている3つの言語についてお話しします。
マレーシアで話されている言語
マレーシアで話されている言語は、主にこちらの3つ。
- マレー語:マレー系マレーシア人が話す
- 中国語 :中華系マレーシア人が話す
- タミル語:インド系マレーシア人が話す
マレーシアにはに3つの民族が共存しているので、話されている言語も3つということです。
外務省のデータによると、マレーシアの民族構成はこちらの通り。
- マレー系:約69%
- 中華系:約23%
- インド系:約7%
※マレー系には中華系とインド系を除く他民族を含む
ざっくりとまとめると、マレーシアには3つの人種がいて、それぞれ母国語を話しているということです。
マレーシアにおける言語の割合
冒頭でお伝えしたとおり、マレーシアの言語の割合はこんな感じ。
- マレー語:約7割
- 中国語 :約2割
- タミル語:約1割
マレーシアの人口の約7割がマレー人なので、言語の割合もマレー語が約7割を占めています。
しかし実際のところ、中華系マレーシア人は
- 広東語
- 福建語
- 客家語
といった言語も話しています。
方言も1つの言語としてカウントすると、マレーシアでは10カ国以上もの言語が行き交っているんです。
マレーシアには言語が3つある
マレーシアの共通語・公用語・母国語を整理すると、こちらの通り。
- 共通語(英語):共通で話されている言語
- 公用語(マレー語):公の場所で使われる言語
- 母国語(人種による):母国で話されている言語
場所や相手によって使われる言語がちがうので、マレーシア人は場所や相手によって柔軟に話す言語を変えています。
たとえば中華系マレーシア人を例にすると、
- 役所ではマレー語を話し、
- 友だちとは中国語で会話し、
- レストランでは英語で注文する
みたいな感じに!
マレーシアで英語は通じます【理由は2つ】
マレーシアで英語はどれだけ通じるのか、マレーシアの英語の普及率を見ていきましょう。
【実体験】マレーシアで英語は通じる
実際、ぼくは1年以上マレーシアに住んでいますが、英語が通じずに困った経験は全くありません。
中華系マレーシア人やインド系マレーシア人に関しては、
- 母国語
- 英語
- マレー語
の順番で、マレー語よりも英語を優先して使っていると思います。
マレーシアで英語が普及している理由
どうしてマレーシアでは英語が普及しているのかというと、こちらの2つが主な理由です。
- 歴史的な要因
- 社会的な要因
英語が普及している理由2つ
歴史的な要因
1957年まで、マレーシアはイギリスの植民地でした。
イギリスの影響で、英語が広く使われるようになったという背景があります。
たとえば1階のことをアメリカ英語では「first floor」と言いますが、マレーシアではイギリス英語の「ground floor」が使われています。
社会的な要因
マレーシアは、1つの国に3つの民族が共存する多民族国家。
民族によって話す言語がちがうので、国全体で英語が使われるようになりました。
実際、マレーシアの英語教育に関しては
- 幼稚園から英語教育がスタートする
- 誰でもマレー語と英語を両方話せる
- 国家予算の20%を教育関連に当てる
といった感じです。
歴史的な要因と社会的な要因により、マレーシアでは英語が普及したんです。
英語能力指数ランキングでアジア第3位
英語能力指数ランキングの地域別ランキングで、マレーシアはアジア第3位というデータがあります。
※世界100カ国と領土の成人を対象とした英語能力に関する調査をもとに、英語を第2言語とする各国の英語力レベルの世界ランキングを示しています
上記は、海外留学で有名なEF Education Firstが実施している調査のデータですが、データ的に見てもマレーシアの英語レベルは高いですよね!
英語レベルが高いアジアの上位3カ国は、こちらの通り。
- 1位:シンガポール
- 2位:フィリピン
- 3位:マレーシア
世界ランキングを見てみると、マレーシアは30位にランクしていて、世界的に見てもマレーシアの英語レベルは高いといえるんじゃないでしょうか。
マレーシアの言語状況【3つの視点で解説】
マレーシアという1つの国に3つの人種が集結したらどうなるのか?マレーシアの言語状況のリアルをお伝えします。
マレーシアの言語状況
その①:マレー語を話せないマレーシア人もいる
その②:マレー語よりも母国語を話すことを好む
その③:相手に伝わる英語なのかどうかが最優先
その①:マレー語を話せないマレーシア人もいる
実はですね、マレーシア人なのに、マレー語を話せないマレーシア人もいるんです...。
理由はシンプルで、人種間で母国語だけを使って生活できるからですね。
たとえば、マレーシアには「リトル・インディア」や「チャイナタウン」のように、同じ人種が集まっている地域がありますよね。
マレーシア人だからといって、全員がマレー語を話せる訳ではないとは驚きです。
その②:マレー語よりも母国語を話すことを好む
衝撃エピソードの2つ目、基本的にマレーシア人の多くは、母国語を話すことを好みます。
3つの人種がそれぞれの母国語を話したがるので、
- マレー系マレーシア人:マレー語を話したい!
- 中華系マレーシア人:中国語を話したい!
- インド系マレーシア人:タミル語を話したい!
みたいな感じに。
なので中華系とインド系マレーシア人は、できるだけマレー語よりもそれぞれの母国語を話したがるんです。
中華系とインド系マレーシア人と会話するときは、英語で話しかけつつ、中国語やタミル語を混ぜて話すと喜ばれるはず!
その③:相手に伝わる英語なのかどうかが最優先
マレーシアで英語を話すときは、文法はあまり気にしなくてOK!
マレーシア人の文法も正しい訳じゃないですからね😅
たとえば「He doesn’t know」はマレーシアでは「He don’t know」
正しい文法より、自分の英語が相手に伝われば大丈夫!
「Can」を連呼するだけでもマレーシアではだいぶ伝わるよ😌
— ヒロ@ペナン島に住むうちなんちゅ (@7824hiro) February 14, 2022
マレーシアで話されている英語は、発音や文法の正しさよりも「相手に伝わる英語かどうか」が最優先。
なので、マレーシアでは文法や発音を気にしすぎなくても問題なし。
マレーシアで話されている英語は、「母国語のなまり+英語」です。
人種によってなまりがあったりアクセントがちがったりするので、「相手に伝わる英語かどうか」を念頭に話すことがとっても大切。
マレーシアの言語に関するよくある質問3つ
マレーシアの言語に関するよくある質問は、こちらの3点。
マレーシアの言語に関するよくある質問
①:マレーシアでマレー語は必要ですか?
②:メニューや看板等は英語表記ですか?
③:マングリッシュとは何のことですか?
①:マレーシアでマレー語は必要ですか?
マレー語を覚えていなくても、現地で生活するにあたって問題ないですよ!
マレーシアでは、マレー語よりも英語の方がよく使います。
マレー語を学びたいのであれば、日常英会話レベルの英語を身につけてから覚えるのがおすすめ。
ドヤ顔で「マレー語、少しなら話せるよっ!」って言いたい方は、ナシカンダーに通って簡単なマレー語から覚えましょう!
>> 【簡単】ナシカンダーでマレー語を使って注文する手順を解説【実例公開】
②:メニューや看板等は英語表記ですか?
マレーシアにある看板やメニューは、英語表記がほとんどです。
なので日常英会話レベルの英語力があれば、現地で困ることはほぼないと思います。
最近は日本語表記や日本語を話せるマレーシア人も増えてきているので、ちょっぴり安心です。
③:マングリッシュとは何のことですか?
マングリッシュとは、マレーシア英語のこと。
「Malaysia」+「English」で、「Manglish」と呼ばれています。
具体的には、語尾に「lah」をつけたり、「Can」を多用するのが特徴です。
マングリッシュについては、なまりがあってもマレーシアで英語を学ぶべき理由3つ【留学したい方へ】にてご紹介しています!
まとめ:マレーシアでは英語が通じるので問題なし!
マレーシア人がマルチリンガルになった秘密を解き明かす旅にお付き合いいただき、どうもありがとうございました!
最後に、本旅の思い出を振り返っていきたいと思います。
- 言語の割合は、マレー語が7割、中国語が2割、タミル語が1割
- 現地の共通語は英語、公用語はマレー語、母国語は人種による
- 歴史的な要因と社会的な要因で、現地では英語が普及している
- マレーシアの英語力は、英語能力指数ランキングでアジア第3位
- マレーシア人の中に、マレー語を話せないマレーシア人もいる
- ほとんどのマレーシア人は、基本的に母国語を話すことを好む
- 現地の英語は、発音や文法より相手に伝わる英語なのかが重要
マレーシアは多民族国家なので、場所や人種によって話されている言語がちがっていて、英語には母国語のなまりが混じっています。
マレーシア人の話す英語が聞き取れるよう、マングリッシュに耳を慣らしておきましょう!